※筆者作成
また、奨学金には大きく2つの種類があります。
1つ目は、返済不要の給付奨学金です。世帯収入や資産の要件を満たしていれば誰でも受けられます。ただし、本当に学ぶ意欲があるかどうかを、学校の成績やレポートなどによって定期的にチェックされる点に注意が必要です。
2つ目は、返済の必要がある貸与奨学金です。貸与奨学金には利子の付かない第一種奨学金と、利子の付く第二種奨学金が存在します。それぞれにおいて、貸与月額、申込資格、学力、家計基準が定められています。
奨学金の返済を本人以外が行っている割合
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が実施している奨学金の返還者に関する調査の結果をご紹介します。令和4年度の同調査による奨学金の返済者の内訳は表2の通りです。
表2
区分 | 延滞者 | 無延滞者 | ||
---|---|---|---|---|
人数 | 比率 | 人数 | 比率 | |
本人 | 1253人 | 78.8% | 1208人 | 85.4% |
親 | 283人 | 17.8% | 178人 | 12.6% |
その他 | 55人 | 3.5% | 28人 | 2.0% |
合計 | 1591人 | 100% | 1414人 | 100% |
出典:独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)「令和4年度奨学金の返還者に関する属性調査結果」より筆者作成
奨学金を本人以外が返済している割合は無延滞者で約15%、延滞者で約21%です。
奨学金の返済を本人以外が行っている割合は15%~21%程度
奨学金は本人の収入など環境を考慮して返済期間の延長が可能です。利子が生じる奨学金の場合は、延長するとそれだけ利子は増えますが毎月の返済額は減らせます。
自分での返済が困難になった場合は、延長するか家族に援助を求めるかを個々人の家庭環境に合わせて選択することになります。家族で話し合って決めましょう。