パートナーに先立たれる悲しみは計り知れません。例え親族が集まる葬儀中であっても、ふとしたきっかけで気持ちのブレーキが効かなくなることも。
今回お話を聞いたのは、名古屋市在住の明子さん(仮名・35歳)。父親の葬儀ではじめて見たという母親の姿を語ってくれました。
◆つらい闘病の末、父が他界

明子さんに兄弟はおらず、父の死後、残されたのは母と明子さんの2人。葬儀の準備も2人で相談しながら進めたそうです。
「父の職場や友人関係への連絡、葬儀プランや遺影の用意など……本当にやることが多くて、父の死を悲しむ暇もない状態でしたね。まさか、決める事があれほど多いとは思いませんでした。
準備が終わり、ようやく葬儀が始まります。
「冠婚葬祭でしか顔を合わせない親族に会った時、『あぁ、父は本当に亡くなったんだ』という実感が湧いてきましたね。お通夜ではたくさんの方が来てくださり、父の顔の広さに驚きました」