次に、やかんをガスコンロにかけてお湯を沸かす場合のガス代を計算してみましょう。ガスコンロのガス代は以下の式を使って計算できます。
出力(キロワット)×3.6メガジュール/アワー×時間÷ガスの発熱量(メガジュール/立方メートル)×ガス料金(円/立方メートル)
今回は、都市ガスの発熱量45メガジュール/立方メートル、ガス料金は東京ガス株式会社ガス料金表一般契約料金B表より130.46円/立方メートルを使用して計算していきます。例えば、強火4.20キロワットのガスコンロを使って、お茶1杯分(200ミリリットル)のお湯を沸かすのに約1分かかるとして計算すると、以下の通りです。
4.20キロワット×3.6メガジュール/アワー×約0.0167時間÷45メガジュール/立方メートル×130.46円/立方メートル=約0.73円
仮に、1日のうちに上記の電気ポットと同じ量である2.2リットルのお湯を沸かすとした場合、200ミリリットルのお湯を11回沸かすことになるため、約8円のガス代がかかります。ポットでお湯を沸かしてためておくより、やかんでその都度お湯を沸かした方が14円ほど安くなる可能性があります。
やかんとポットそれぞれのメリット・デメリットは?
やかんとポットどちらを使ってお湯を沸かした方がお得なのかは、1日にお茶を飲む回数にもよるでしょう。また、それぞれのメリット・デメリットを確認したうえで選ぶことをおすすめします。
まず、やかんは少しのお湯を沸かしたいときも、たくさんの量のお湯を沸かしたいときも対応しやすいでしょう。ただし、保温ができないのでお湯が必要になるたびに沸かす必要があります。ガスコンロを使用する際に、空焚きや火の消し忘れが発生するおそれもあるため、特に高齢者には心配な部分もあるかもしれません。
一方、電気ポットは保温機能が備わっていて、保温温度の設定が可能なものもあるため、好きなタイミングで好みの温度のお湯を使えるというメリットがあります。やかんで沸かすより光熱費が高くなる可能性がある点はデメリットですが、お湯を使う頻度が多い場合はポットの方が楽に使用できるでしょう。