亜由美さんは夫の両親とほとんど会話を交わさないまま結婚し、しばらくして妊娠、出産します。しかし意外にも、夫の両親は孫の誕生を喜んでくれていたとか。
◆孫の誕生には喜ぶも、夫の実家には入れず…
「『たまには実家で孫の面倒が見たい』と、義母から夫に連絡がきたのには驚きました」
今まで違和感を抱いていた夫の両親ですが、自分が子どもを産んだことで距離が縮まったと感じ、亜由美さんは嬉しかったといいます。
「でも、そうじゃなかったんです。子どもを3人産んだ今でも、私は夫の実家に入れないんですから。
夫の実家には、独身の妹も一緒に暮らしているんです。だから子どもたちを預けても、大人の手はあるみたい。まぁ、子どもが産まれると、なかなか自分や夫婦の時間が作れないので、そこは助かっているんですけどね」
◆「あの人を家に入れるのは嫌」聞いてしまった義母の本音

「実家に子どもを預ける時、夫とそのまま出掛けようと車で待ってたんです。その時にね、聞こえちゃったんですよ。『あの人を家に入れるのは、嫌なの。私は、家族以外の人を家に入れるつもりはないから』って話す義母の声が……」
亜由美さんはその言葉で、義母が血のつながりがある夫と子どもたちを「家族」と言い、嫁を「他人」と思っていることがハッキリ分かったそうです。
「お正月に挨拶に行った時も、私だけは夫の実家に入れません。これまで、子どもたちには『ママ、用事があるから留守番するね』と言っていたのですが、小学生になった上の子が最近、何かおかしいと気付きはじめたようです。どう説明すれば、いいですかね?はぁ、私は一生、夫の実家に入れないのかな……」
そう言って、大きなため息をついた亜由美さん。亜由美さんが夫の実家に足を踏み入れる日は、くるのでしょうか?
<取材・文/maki イラスト/ただりえこ>