誰かが亡くなると、その資産は相続法に基づいて家族もしくは親族へ継承されます。2019年3月から大きく改定された相続法が順次施行され、相続に関するルールが大きく変わっています。とはいえ、相続にともなう親族内のトラブルを避けるためには、事前の対策が欠かせません。遺言や遺産など相続について基本を理解しておくことで、実際の手続きがよりスムーズに進むはずです。

相続とは?

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相続とは、ある人が死亡した際に、生前所有していた財産を配偶者や親族などの関係者が引き継ぐこと、もしくはそれにともなう手続き全般を指します。相続人に関するルールは民法で細かく規定されており、亡くなって財産を残す人のことを「被相続人」と呼び、財産を引き継ぐ人を「法定相続人」もしくは単に「相続人」と呼びます。

遺産を生前整理しておくことが必要

生前に、財産の規模や金額に関わりなく、遺産の整理を行っておくことは大変有益です。遺産の生前整理を行っている多くの人が取り組んでいるのは「法的拘束力を持つ遺言書の作成」です。

具体的な分配の内訳を明確に記載しておき、事前に遺言執行者を選任しておくことで、死後の相続手続きは円滑に進むことでしょう。

適切な遺言書を作成する際に大切なのは、「法定相続人に該当するのは誰か」「相続される財産には何が含まれるのか」を理解しておくことです。

法定相続人は誰か

法定相続人とは、民法で「相続人となる権利を有する」と規定されている人のことです。必ず法定相続人となるのは被相続人の配偶者であり、財産の少なくとも50%を相続する権利を有します。ただし、夫婦として婚姻届けを提出していなければ配偶者とは認められません。つまり、内縁関係では相続人として認定されないということです。

法定相続人には1位から3位まで順位が定められています。第1順位は「直系卑属(子や孫、ひ孫など)」です。ただし、被相続人に子や孫、ひ孫がいない場合には、第2順位の「直系尊属(父母や祖父母、曾祖父母など)」が相続する権利を得ます。

直系卑属および直系尊属のいずれも相続できる人がいない場合には、第3順位である「兄弟姉妹(亡くなっている場合には甥姪)」が法定相続人となります。