「ゲノム編集」技術がノーベル賞をとりましたね!(かなり前の話ですが・・・)

未来の食を語る上で、「ゲノム編集」を無視するわけにはいきません。
とはいえ「ゲノム編集」は思っている以上に奥が深く、なかなか理解するのが難しいです。遺伝子工学を学んだことがある方はまだしも、一般の方にはよく分からない用語も出てきて混乱しがちです。

今日は「ゲノム編集」「遺伝子組換え」「品種改良」「従来法」の違いについて、全然知らない人にも分かりやすくお伝えできるよう頑張ります!

まずは、「ゲノム編集」と「遺伝子組換え」の違いについて理解しましょう。

正直、「ゲノム編集」も「遺伝子組換え」も日本語の意味としては大きな差異はないので、何が違うのか分かりにくいです。もっと分かりやすいネーミングにすべきですよね・・・。

 

「遺伝子組換え」とは?

「遺伝子組換え」とは、ある生物が持つ有用な遺伝子を、別の生物のDNA配列に組込むことです。
(それにより、新たな性質を持つ生物を作れます。)

 

注意点としては、同じ生物の遺伝子を組み込んだ場合は、遺伝子組換えになりません。

倫理的な観点を無視して人間で例えるならば、
綾瀬はるかの上半身をコードする遺伝子に、魚の下半身をコードする遺伝子を組み合わせて「人魚姫」を作った場合は遺伝子組換えになります。

一方、綾瀬はるかの顔をコードする遺伝子に、ウサイン・ボルトの肉体をコードする遺伝子を組み合わせて「人類最速の美女」を作れた場合は、遺伝子組換えになりません。

「ゲノム編集」とは?

特定のDNA配列を切断できるDNA切断酵素(部位特異的ヌクレアーゼ)を利用してゲノム上の特定の場所を切断することにより、遺伝子を改変する技術のことです。

 

ここで使う「部位特異的ヌクレアーゼ」には様々な種類がありますが、CRISPR/Cas9が有名です。
(Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats/Crispr Associated protein 9の略です。クリスパーキャスナイン、と言います。)
これが、ノーベル賞をとった技術です。

 
「ゲノム編集」って何?と聞かれたら「クリスパーキャスナインのやつだよね」と返事しておけば、なんとなく知的に聞こえるので、覚えていて損はないですよ笑。

さて、この「ゲノム編集」は
・SDN-1
・SDN-2
・SDN-3
の3パターンに分かれます。

※SDN:Site-Directed Nuclease(部位特異的核酸分解酵素)

バイオステーションさんのサイト、ものすごく分かりやすいです。私も熟読しました。
味覚ステーションとバイオステーション、なんか似てますね(笑)。クオリティーは、バイオステーションさんのほうが圧倒的に高いですが・・・。日本味覚協会も、バイオステーションさんのように質の高いサイトを作れるように頑張ります!