都内からでも気軽に足を運べる蔵の町・川越は、シェアサイクルがとても整備されています。自転車と徒歩を組み合わせて川越散策を楽しむ方法をご紹介します。

川越めぐりはシェアサイクルが便利

写真:自由旅クリエイターにじねこMii

埼玉県の川越は、池袋から電車で30分という近さにありながら、タイムスリップしたような雰囲気が楽しめる町。地図を片手に有名な蔵造りの町並みを散策できたり、点在する歴史的なスポットを見学したりと、見どころもたくさんあります。そんな川越散策で、ぜひ活用したいのが「シェアサイクル」。川越はシェアサイクルがとても整備された町なんです。

「シェアサイクル」って「レンタサイクル」とどう違う?

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「シェアサイクル」は、最近都市部で増えている 自転車を共同利用(シェア)するシステム 。「自転車を借りる」という点では、観光地などでみかける「レンタサイクル」とも似ています。

1か所で1台の自転車を借り、観光が終わったら同じ場所に返却しに戻る「レンタサイクル」に対して、「シェアサイクル」の大きな特徴は、街の各所にある自転車の駐輪拠点で、スマホやICカードを使って自由に自転車を借りたり返却できること。複数台の自転車を乗り継いで観光スポットを巡ることができます。

スマホやICカードで操作して借りるなんて、少しハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。じつは筆者も今回初めてシェアサイクルを利用しました。最初は少し戸惑いもありますが、慣れればとっても便利ですよ。

川越は主な観光スポットに、このシェアサイクルの拠点である 「川越市自転車シェアリングサイクルポート」(以下「サイクルポート」) があり、そこで好きなときに自転車を借りたり返却することができます。料金がかかってくるのは、自転車を借りている間だけ。だから気が向くままに途中で乗り降りして、町を散策することもできちゃうんです。しかも電動自転車なので疲れ知らず!

実際のモデルコースとタイムスケジュール

では、筆者がシェアサイクル+徒歩でまわったコースを、ざっくりとしたタイムスケジュールとともにご紹介します。ぜひ川越旅の参考にしてみてください。

① 10:30 川越駅を出発 *サイクルポート<川越駅A>で自転車を借りる

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まずは、川越駅の東口側アトレのすぐそばにあるサイクルポート<川越駅A>でシェアサイクルを借ります。目的地のサイクルポート<小江戸蔵里>まではおよそ10分です。

② 10:40~11:40 小江戸蔵里(くらり) *サイクルポート<小江戸蔵里>で自転車を返却

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「小江戸蔵里」は、明治創業の造り酒屋「鏡山酒造」だった建築物。明治・大正・昭和につくられた酒蔵を改装したもので、国の登録有形文化財に指定されています。おみやげ処(明治蔵)、まかない処(大正蔵)、ききざけ処(昭和蔵)の3つの蔵と、つどい処(展示蔵)があります。

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おみやげ処には、お酒や川越の特産品さつまいもを使ったお菓子のほか、食品や民芸品などもあります。川越ではなんと陶器や布製品もつくられているそうですよ。ぜひあなた好みの川越みやげを探してみて♪

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またこちらのききざけ処は、県内34蔵の地酒が一堂に会しています。自動試飲機で様々なタイプのお酒を試すことができるほか(有料:¥500で4メダル)、ぴったりのおつまみもあるので、日本酒好きな人にはたまらないスポット!それにしても、埼玉にこんなにたくさんの酒蔵があるなんてちょっとオドロキです。

*筆者は一番最初に「小江戸蔵里」を訪れましたが、もし「ききざけ処」を楽しみたい方は、自転車でも飲酒運転になってしまうため、旅の一番最後に立ち寄るのがいいかもしれません。

③ 11:40~14:00 歩いて町中を散策

【1】蔵造りの町並み

写真:自由旅クリエイターにじねこMii

川越といえば、蔵造りの町もぜひ散策したいところですよね。せっかくなので「小江戸蔵里」を出たあとは、そのまま風情溢れる通りを歩いてみましょう。町のあちこちで食べ歩きグルメを楽しむのもおすすめ!「どれを食べよう?!」と目移りするくらい、いろんなテイクアウトグルメがあるのも川越の魅力です。

通り沿いには重厚感のある土蔵造りの建物や、近代洋風建築物が立ち並んでいて、まるで映画のセットの中を歩いているみたい!川越では23棟の蔵造りの建物が文化財に指定されており、その多くは今でも現役の店舗として使われているそうですよ。

【2】陶舗やまわ

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「陶舗やまわ」の店蔵は、川越を代表する蔵造りの建物。店内には、オリジナル商品や地元陶芸作家のバラエティに富んだ作品が展示されています。またその一角にある「陶路子(とろっこ)」では、地元の方もおすすめの「さつまいもミニ懐石(税込¥2,000)」を味わうことができます。

奥の蔵「やまわ蔵部 陶芸教室」で気軽に陶芸体験をすることもできるので、思い出にぜひ自分だけの器をつくってみては?

【3】時の鐘

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蔵造りの町並みのほぼ中心にあり、川越のシンボルでもあります。江戸時代初めに建てられ、町の人たちに時を告げていました。現在の鐘楼は、明治時代の川越大火のあとに再建され、今も一日4回(6時・12時・15時・18時)その鐘の音をきくことができます。