【2015年上場】

(3)ケイアイスター不動産 <3465>
初値 641.00→現在株価2836(約4.42倍)

(4)ラクトジャパン <3139>
初値1400.00→現在株価3835(約2.73倍)

【2016年上場】

(5)いわきポンプ <6237>
初値2050.00→現在株価4235(約2.06倍)

(6)中本パックス <7811>
初値740.00→現在株価2301(約3.1倍)

(上記株価の初値は株式分割を行った後の調整株価であり実際ついた初値とは異なる点に注意)

ざっと見ても上記の銘柄は時間をかけて投資家からの相当な資金を集めている事がわかる。初値が振るわない割にその後の上昇率が高いことが見て取れる。中には初値が公募価格を割れてしまっていた銘柄もあり、上場後の上値余地が東証二部上場銘柄には多いということがわかる。

上場してからそれほど値上がりしていない2017年8銘柄や今年上場を予定する二部銘柄も、数年後には思わぬ株価になっている可能性も十分あるのだ。ちなみに上記6銘柄のうちすでに5銘柄は東証二部から東証一部へとくら替えを行っている。

「東証一部への布石」の見極めポイント 分売、優待……

2016年の5銘柄中3銘柄、2015年の9銘柄中7銘柄がすでに市場を二部から一部へと変えている。一部指定が決まるとファンドの組み入れにともなう買い注文なども期待されるので株価が上昇しやすくなる。

上場後1~2年程度で市場変更がある可能性を考えると、二部へと上場したばかりの企業を狙い撃ちするのも一つの投資法として可能性がありそうだ。ちなみに東証一部へと指定替えが認められるには、株主の数や時価総額、株式数などが関わってくるので企業側も積極的に対策を打つ場合が多い。

その対策とは、株式市場へと株価をやや安い価格で放出する『立会外分売』と個人の株主を増やすための『株主優待の新設』である。立会外分売の場合、申し込み株数に上限があったりと株主の数を増やすための施策として一定の効果がある。

東証二部へと上場後、立会外分売や優待の新設など行う企業は東証一部への思惑があるのではないかと考えて先回りして株を仕込んでおくのも良いだろう。

文・谷山歩(個人投資家)/ZUU online

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