「知らないうちに無駄づかいする」「借金を返すために借金をする」「空いている時間をぼんやり過ごす」——慢性的にお金がないと感じている人に限って、自覚のないままお金がなくなる、貯まらない生活を送っていることが多い。

「お金がない時にしてはいけない8つのこと」を、キャピタル・インベストメント・アドバイザーズのシニア・アドバイザー、マット・レイナー氏など専門家のアドバイスとともにまとめてみた。冷静に考えると常識の範囲ではあるものの、「盲点となっている金欠習慣」を見直すことで、負のサイクルから抜けだす突破口が見えてくるのではないだろうか。

1.「負債の返済のためにさらに借金する」今払えないものは先にも払えない

「家賃や光熱費、クレジットカード、車のローンの支払い期限が迫っている」からといって、さらに借金をかさねてしまう—ありがちなパターンだが、当然ながら負債が雪だるま式に膨らんでいく。今支払うべきのものを支払えないのであれば、この先払える可能性は低い。

さらなる借金を重ねる代わりに、まずは借入先の銀行や企業、あるいは専門家に相談し、「負債を増やさない対策」を講じるべきだ。

2.「支払いを滞納する」返済が遅れれば遅れるほど借金は増える

クレジットカードや融資の返済遅延損害金は非常に高い。延滞期間が長引けば長引くほど、金利で返済額が大きくなる。延滞の記録が残り、信用が落ちるという損失も懸念される。

そうなる前にやはり借入先の銀行や企業に支払い期限や返済額を相談することで、最悪の事態を防ぐことができるのではないか。

3.「気付かないうちに無駄づかいする」ちりも積もれば山となる?

お金がない時には特に気をつけて節約する—当たり前のことだが、改めて見直してみると気付かなかった「無駄づかい」に気付く。例えば「ケーブルTVやオンデマンドなど、動画配信サービスは本当に必要なのか」「ジムに通い続けなければ生活に支障をきたすのか」「出勤前の日課である一杯のコーヒーがなければ働けないのか」。

たかが一杯300円のコーヒーといえども25日で7500円、1年間で9万円だ。電気のつけっぱなしや水のだしっぱなしに気をつけるだけで、年間何万円も節約できるといわれている。見えない無駄遣いを意識することは、思っている以上に節約につながる。

4.「自由な時間を無断に過ごす」ぼんやりしているなら例え少額でも稼ぐ

お金の心配がある時にぼんやりと時間を過ごしていると、ついつい浪費に走ってしまったり、気分がふさぎがちになる。空いている時間があるのならば、その時間を利用してお金を稼がないという手はない。

パートタイムや短期バイトで稼ぐ金額が例えわずかでも、生活費や返済の足しになることは間違いないはずだ。

5.「ギャンブルに走る」一攫千金の可能性は極めて低い?

負債に苦しむあまり、「今このギャンブルで大勝ちしたらすべてが解決する」と手元に残っていたお金をすべて賭けごとに浪費してしまう人もいる。負債の額は様々であれ、「賭けごとに勝ったお金で全額負債を返済した」という話は滅多に耳にしない。つまり実現する可能性が極めて低いということだ。

負けるとさらにむきになって勝負を続け、気がつけば元の何倍にも借金が膨れあがっていたということになりかねない。勝ったら勝った散財し、負債の返済には一銭も残っていないかも知れない。