歴史から見るスペシャルティコーヒーの味と品質

「スペシャルティコーヒー」の概念ができるまで、ほとんどのコーヒー豆は出荷前に『傷んでいる豆はないか?』という審査で相場が決定していました。当然、コーヒー豆の生産者は良質な豆を作るより、大量生産で利益を上げることを優先しました。

このことからコーヒーの味は発展せず、次第に人気のない飲み物になってしまったのです。事態を重く見たアメリカのコーヒーディーラーは1982年、SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)を立ち上げ、生豆の状態はもちろん、淹れた後の味などの審査を行うようになったのです。

この審査をパスしたコーヒー豆は高値で取引されるので、品質を重視するコーヒー生産者が増加しました。これがスペシャルティコーヒーの始まりです。

アメリカに続き日本でも1987年、日本人の味覚に合うスペシャルティコーヒーの普及やコーヒー文化の発展を基本理念とした団体SCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)が設立されたのです。

サードウェーブコーヒーは新たな世界観へ

スペシャルティコーヒーと認定されていなくても、美味しいコーヒーはたくさんあります。

ですが、コーヒーを飲むことがルーティンになっている人にこそ、スペシャルティコーヒーを味わって欲しいと思うのです。いつものコーヒーと飲み比べる“楽しさ”は“探究心”に変わり、「味」や「香り」などにも興味が出てくるはずです。

また、コーヒーの楽しみ方はワインと似ており産地によって味が変化します。美味しいコーヒーを発見した時はその土地に思いを馳せるのも、1つの楽しみ方ではないでしょうか。「スペシャルティコーヒー」はその名称から敷居が高いように感じますが、コーヒー通じゃなくても味の違いが分かると思います。

現在、スペシャルティコーヒーを扱うお店が増えてきているので、興味のある方は一度、飲んでみてはいかがでしょうか?

提供・Cafend

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