子どもが安いからと「非公認自動車学校に行く」と言っています。「非公認」と付いているのが不安ですが、心配なら「差額」くらい出してあげるべきでしょうか?
子どもが「少しでも費用を安くするために、非公認の自動車教習所に通う」と言い出したら、心配になることもあるのではないでしょうか。   運転免許の取得費用は決して安くないため、子どもがアルバイト代でその費用を捻出する場合、少しでも抑えようと考えるのは自然です。 しかし、一般的に公認自動車教習所に通ったほうが確実に免許は取得できると考えられており、「非公認教習所で本当に免許を取れるのか」「本当に費用は安く済むのか」と考えてしまうのも無理はありません。   公認自動車教習所と非公認自動車教習所の違いや、それぞれの費用、メリット・デメリットを比較しながら解説します。

▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説

教習所に通わなくても自動車免許は取得可能

普通自動車免許は、教習所に通わなくても取得できます。運転免許試験場で、仮免許の学科試験、技能試験に合格後、定められた時間の路上練習を行い、本免許の学科試験、技能試験に合格すれば良いのです(試験合格後に別途、取得時講習の受講が必要)。
 
いわゆる「一発試験」と呼ばれるもので、仮に全ての試験に1回で合格すれば、取得費用は次の通り2万6300円に抑えられます。

●普通仮免許試験5500円(受験料2900円、試験車使用料1450円、仮免許証交付料1150円)
●普通免許試験5400円(受験料2550円、試験車使用料800円、免許証交付料2050円)
●取得時講習1万5400円

ただし、運転経験のない人がこれらの試験に合格するのは現実的ではありません。そのため、多くの人は自動車教習所に通う必要があります。
 

公認教習所と非公認教習所の違いは?

公認教習所は、正式には「指定自動車教習所」と呼ばれる公安委員会が指定した基準を満たす教習所です。決められたカリキュラムをこなし、卒業検定に合格すれば運転免許試験場での技能試験が免除されます。
 
ある公認教習所によると、卒業検定の合格率は約90%となっており、確実に免許を取得したい人にとって安心できる選択肢です。
 
一方、非公認教習所では、教習所内での検定は行われません。非公認教習所で運転技術を磨き、運転免許試験場での試験合格を目指すのです。
 
運転免許試験場での試験合格率は公表されていません。しかし、「免許を取得したことがない人が、非公認教習所で技術取得や対策をした場合でも、1回で合格する人は60%近くにとどまる」と公表する非認定自動車教習所もあるなど、決して簡単なものではないのです。公認教習所に通った場合よりも難しい試験に合格するだけの覚悟が求められます。
 
こういった特徴を踏まえながら、それぞれの費用や特徴を深掘りしていきましょう。
 

公認教習所の費用とメリット・デメリット