▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
2000万円が半分の1000万円にはならない
まず、相談者さまの最大の疑問点である老後資金として必要といわれている2000万円は、独り身の場合は半分の1000万円でよいのかという点についてです。結論からいえば、単純に半分の1000万円になるというわけではありません。
その理由としては、家賃や住宅ローンの支払いがある場合、住み替えをしないかぎり2人で暮らしていたときのままの金額です。
また、食費や水道光熱費についても単純に半額になるのではなく、単身世帯でも2人世帯の7~8割が必要になるからなのです。このことからも分かるように、老後の必要資金が半分になるというわけではないのです。
老後資金の考え方
老後資金は〇〇円必要、△△円必要といわれることが多いのですが、これは一定条件を基に計算した金額です。
ライフスタイルや何にお金をかけたいのかによって、人によって老後に必要となる金額は違ってきます。世の中に流れている情報に振り回されることなく、自分・自分たちにとって要な資金はいくらになるのか、考えることから始めてみましょう。
そのためには、どのような費用がかかるのか、いつ、どれくらいの資金が必要になるのか等、ライフイベントを明確にすることが大切です。
具体的には、衣食住にかかるお金、レジャー関連費、その他のお金がいくらになるのかを算出し、収入となる年金額から差し引けば、必要な金額を賄うことができるのか想定できます。
ひと月あたりの金額をもとに、60歳から30年間に必要となる金額がいくらになるのかを考えてみます。