一方、日本では2024年4月から「トドさんすう」の導入を始めた都内の公立小学校があるといいます。きっかけは、特別支援学級の先生からの問い合わせでした。
「『試してみてすごくよかったので授業でも使いたい』とお問い合わせをもらいました。スモールステップで同じ概念を少しずつ異なる問題で繰り返し学べるところが良い、『先生に教わる』のではなく、子どもで試行錯誤して問題を解く経験を膨大にできるところが良い、と聞いています。我々は2024年から『クラスモード』という学校で使用していただくためのサービスもスタートしています。今は授業や宿題などに使っていただいています」
アプリ学習のメリットは、「子どものレベルに合わせて学びを進められること」と趙さんは考えています。
「学習の進み具合に応じて、初歩的なレベルから始めたり、より高いレベルからスタートすることも可能です。出題される問題はその子どもに合ったものなので、スモールステップで着実にクリアできます。その結果、楽しく達成感を味わえる仕組みになっています。
日本の親御さんの中には、ご自身が子どもの頃にアプリ学習の経験がないため、アプリに抵抗があったり、勉強は紙でするものという認識を持たれている方も多いかもしれません。ただ、今は弊社をはじめ、さまざまな企業が質の高いICT教材を提供していますので、オープンマインドで情報収集をされるといいかなと思います。
『子どもの数だけ学びの方法がある』と弊社のCEOが言っているのですが、それぞれの教材が子どもに合うかどうかは個人差がありますので、いろいろと試していただければと思います。楽しく学ぶ方法を見つけるお手伝いができることを、とても嬉しく思います」
<取材・文/都田ミツコ>
【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。