このような意味から、松竹梅は昔から縁起のいい言葉として、祝い事や特別な場面で使われています。
松・竹・梅の違い
一般的に、ランクの高い順に松、竹、梅とつけられている傾向にあります。しかし、松竹梅はすべて縁起のいい植物のため、本来であれば優劣はありません。
ランクの高い順に松、竹、梅となっているのは、歴史の古さ順といわれています。松が平安時代、竹が室町時代、松が江戸時代に縁起がいいとされたため、そのまま松竹梅の順番になったと考えられます。
実際に料理や商品で使われる場合、松・竹・梅の違いは価格や内容量、質に反映されることが一般的です。うなぎ屋の場合は、うなぎの量で松竹梅が分かれているようです。あるうなぎ屋では、松竹梅の価格と内容量は表1のように分かれています。
表1
内容量 | 価格 | |
---|---|---|
松 | 1尾 | 2600円 |
竹 | 4分の3尾 | 2200円 |
梅 | 2分の1尾 | 1600円 |
※筆者作成
うなぎの質で分けているわけではないため、量が異なるだけでどのランクも一定の質が保証されています。
松竹梅に迷ったらどれを選ぶ?
実際に注文する際には、松竹梅のランクをどう選べばいいのでしょうか。ポイントは、以下のように自分のニーズやシーンに合わせることです。
・特別な日やぜいたくを楽しみたいときは松
・質と価格のバランスを重視するときは竹
・予算を抑えたいときやシンプルに楽しみたいときは梅
ランクが高いからいいものというわけではないため、ランクに縛られすぎず好みや状況に応じて選ぶのをおすすめします。
松竹梅でランク付けされるようになったのは注文しやすくするため
松竹梅は、単なる言葉の羅列ではなく、古くから人々に愛されてきた植物と、それらに込められた深い意味を持つ言葉です。書画の世界から始まり、縁起のいい言葉として人々に親しまれ、やがては商品や料理のランク付けにも使われるようになりました。
ランクの違いは内容量や価格に反映されることが多いため、どれを選ぶべきかはシーンやニーズ次第です。特別な日には松を選び、普段使いには竹や梅を選ぶなど、自分に合った選び方を楽しみましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー