都内のZ世代のマイカー所有率は「20%」。低い所有率の背景とは
「Z世代の車離れ」が話題になった背景を実際のデータをもとに解説します。また、地方に住む若者と都市部に住む若者の車事情を比較し、マイカーの所有率の違いをご紹介します。

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Z世代のマイカー所有率は?

株式会社KINTOが調査した「令和5年版 Z世代のクルマに対する意識調査」によると、都内在住のZ世代の車所有率は21.5%という結果でした。実際に「若者の車離れ」と聞いて「感じる」と回答した割合も57.2%と高水準です。
 
一方、地方在住の車所有率は58.2%と高いため、若者のクルマ離れを感じると回答した割合は34.2%と都内在住のZ世代に比べて低い結果でした。
 
ところが、ソニー損害保険株式会社が実施した「20歳のカーライフ意識調査」では、若者が車離れしていると一概にはいえない結果となっています。同調査における「運転免許保有率」は、2021年の結果が51.3%となっていますが、2022年は57.2%、2023年は61.2%と年々上昇しており、免許の取得率は車の所有率とは比例していないことがわかります。
 

マイカー所有率が低い原因

株式会社KINTOが調査した「令和5年版 Z世代のクルマに対する意識調査」における「自分名義の自動車が欲しいけれど所有していない理由」のアンケート結果では、都内在住・地方在住の両方で「自動車の価格が高いから」が1位、「自動車の維持費が高いから」が2位になるなど、金銭面が大きく影響していることがわかります。
 
一般社団法人日本自動車工業会の「2023年度 乗用車市場動向調査」によると、マイカーを所有していない人のうち、非保有の理由のトップは「ガソリン代や駐車場代が負担だから」が30%、以下「車検にかかる費用が負担だから」が25%と続きました。
 
また、非購入意向者の理由としては「買わなくても生活できる」が34%と高い結果となっています。都市部では交通網が発達しているため、車がなくても移動に困っていないことが大きな要因となっているようです。
 
さらに、友人・知人とのレジャーではカーシェアやレンタカーを活用している人も多く、サービスの充実も拍車をかけている可能性が考えられます。
 

車の購入価格と維持費