また語りに注目して観ていると、第2回では綾瀬の「で・す・が」の3文字だけで場面転換したシーンがありました。あまりに自然すぎて驚き(初見では気づかないほど)! でも、その3文字があるとないとでは大違いです。綾瀬の華やかながら落ち着きのある語りが、物語にいいテンポをもたらしています。

ドラマが始まってわずか2週目で、綾瀬の語りが本作『べらぼう』に欠かせないことをしっかりと印象づけたのはさすがです。公式サイトには、綾瀬は「花魁(おいらん)はじめ、さまざまな姿で江戸の町に登場」と書かれているので、今後もまた綾瀬が登場しそう! どんな扮装で登場するのかも、また注目を集めることでしょう。

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綾瀬の語りはもちろん、横浜流星、小芝風花らのイキイキとした演技も話題になっている『べらぼう』。今後、江戸を生きる人たちの生き様がどう展開していくのか、ますます楽しみです。

<文/鈴木まこと>

【鈴木まこと】

雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201