なぜ沢尻は高い注目度とファンからの支持を維持できるのか。豊富な取材経験と業界知識を持つ芸能記者はこう解説する。
「21歳のときの映画の舞台あいさつでの『別に』発言や、テレビ出演時の塩対応によって壮絶なバッシングを受けた沢尻ですが、これは若くして確固たる自分を持っていた証ともとれます。ある意味で『自立した女性像』『媚びない女性像』を示したことで、結果的に同性からの支持を集めました。
単に見た目や言動が派手というだけでなく、女優としての実力は本物というところも支持につながっているようです。薬物事件は重大なトラブルでしたが、それまでの沢尻の言動からすると意外な印象はあまりなく、そういう意味ではさほどファン離れは起きませんでした。
数々のトラブルがあっても堕ちたイメージは皆無で、年齢と共に美貌にも磨きがかかっていることから、女性のみならず男性からも高い注目度を維持しています。それだけの支持があり、なおかつ『沢尻エリカを使えば話題になる』と分かっているので業界も放っておかず、オファーが絶えないのでしょう」
完全復活のお手本はピエール瀧
黒髪ボブへのイメチェンが「完全復活の予兆」だとすると、近いうちに女優としての活動が本格化しそうだ。沢尻の今後について、前出の芸能記者はこう展望する。
「約4年ぶりの女優復帰作となった舞台『欲望という名の電車』では、舞台初出演にして初主演とは思えないほどの表現力を発揮し、舞台ファンからも高い評価を獲得。改めて演技力の高さを見せつけました。薬物事件以降、映像作品の出演はないのでドラマや映画ではブランクが気になるところですが、セリフ量が膨大な『欲望という名の電車』のブランチ役を見事に演じきったのですから、すぐに勘を取り戻すでしょう。
彼女が所属するエイベックスでは近年、川栄李奈、高石あかりを筆頭に女性俳優部門が躍進しているだけに、その流れに沢尻も乗ることができれば、全盛期に引けを取らない活躍が期待できる。また、沢尻と同じ2019年に薬物事件で逮捕されたピエール瀧は、地上波復帰こそ果たせていないものの、現在はNetflixや映画で引っ張りだこの人気俳優になっています。沢尻もピエール瀧をお手本にして、完全復活してほしいですね」
(文=佐藤勇馬)