▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
警察行政職員とは?
警察の職種は大きく分けて「警察官」と「警察行政職員」の2種類に分類されます。地域の安全や安心を守るために幅広く活動している警察官とは別に、警察事務や専門的な職務など警察官の活動を支える仕事を担っているのが「警察行政職員」です。
警視庁の警察行政職員は「事務」と「技術・専門・技能系」の約40種類の職種があります。「事務」は円滑に警察業務進むように行政事務を担います。具体的には、警察署内の警務や会計、電話・窓口業務などです。
「技術・専門・技能系」は専門分野の知識や技能を活かし、警察業務を支えます。鑑識技術や通訳、自動車整備、航空機械技術、臨床検査技師など多岐にわたります。
警察の給与体系
警察には「I類」「II類」「III類」の3種類の基準があり、I類は大学卒業程度、II類は短大卒業程度、III類は高校卒業程度となっています。受験資格は自治体などによって条件が異なり、受験資格をクリアしていないと試験自体を受けることができません。
令和6年度警視庁採用サイトより、警察官と警察行政職員の初任給を表1にまとめました。
表1
警察官 | 警察行政職員 | |
---|---|---|
I類採用者 | 26万9500円 | 23万5400円 |
II類採用者 | - | 23万5600円 |
III類採用者 | 23万2000円 | 19万2100円 |
※参考サイトを基に筆者作成
警察官のキャリアパス
警察官では「階級」に沿って昇進しますが、警察行政職員は「職名」に基づいての昇進だといわれています。「主事」「主任」「副主査」「係長(課長代理)」「副参事(課長)」「参事官・理事官」などとあり、本部と警察署では階級・職名が異なるようです。
警察官の階級である「巡査部長」「警部補」「警部」までの昇任は、試験と勤務成績、能力などの審査を経て「選抜・選考制度」に基づいて昇任者が決定されます。それぞれの役職ごとに、昇任試験を受けるためには一定の年数が必要とされており、I類(大卒程度)やIII類(高卒程度)で必要とされる年数が異なります。
対して警察行政職員は、経験年数や勤務成績などを考慮し、能力によって昇任・昇格が行われるようです。