家庭用太陽光発電にはメリットが多いものの、デメリットも存在します。導入を考えている方は特に、デメリットにも目を向けて検討するとよいでしょう。家庭用太陽光発電におけるデメリットは以下の通りです。


・初期費用が高額なため、費用を回収するまでに時間がかかる
・太陽光パネルを設置できない家もある
・発電量が天候や気候に左右されるため、安定しない
・維持管理に費用と手間がかかる
・施工不良の可能性がある

環境により差があるものの、太陽光発電協会では発電設備1kW当たりの年間発電量を約1000kWhとしています。
 
環境省によると、世帯当たりの年間電気使用量は4175kWhほどとされているため、4.5kWの太陽光発電を設置することが一般的です。計算上は、太陽光発電により家庭で使用する電力をまかなえることになります。
 
資源エネルギー庁によると、家庭用太陽光発電の設置費用の平均は1kW当たり28.4万円とされています。そのため、家庭で使用する電力をすべて太陽光発電で賄おうとすると、約127.8万円の設置費用が必要です。
 
コストダウンが進んでいるとはいえ、かなり高額な支出となります。初期費用が高額な分、費用を回収するまでにはかなりの年数がかかるでしょう。行政の補助金制度を利用すれば初期費用を抑えられますが、高額な支出になることに変わりはありません。
 
また、設置スペースや耐震基準、屋根の状況などによっては太陽光パネルを設置できないこともあります。さらに、既存の住宅では、太陽光パネルの設置を想定していないケースも少なくありません。
 
なお、太陽光発電における大きなデメリットは、気候などによって発電量が左右される点です。夜間は発電できず、曇りや雨の日には発電効率が低下します。地域によって日照時間は異なるため、発電量は変わるでしょう。発電量が節約効果に直結するため、節約効果を予測しにくい側面もあります。
 
また、太陽光パネルの設置工事を行う際には施工不良の可能性が生じる可能性があり、業者選びは重要です。
 

節約にはなるが、長期的な視点が必要