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定期券を除いて「交通系ICカード」は「振替輸送」の対象にならない
電車が運行不能になった際、交通系ICカードで乗車していた場合は、振替輸送を利用できません。例えば、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)のホームページでは、「Suica等のICカード乗車券のチャージ残高でご利用している場合は、振替輸送の対象とはなりません」と明記しています。
基本的に、振替輸送は乗車時にすでに乗車区間分の支払いが済んでいるきっぷが対象です。そのため、交通系ICカードでも定期券で定期券区間内を利用する場合は、振替輸送を利用することができます。事実、JR東日本は「Suica定期券で定期区間内をご利用になる場合は振替輸送の対象となります」と案内しています。
さらに、JR東日本によると、振替輸送の対象となるきっぷは「振替輸送の対象となる区間を含む、乗車券・定期券・おトクなきっぷ・回数券」です。そのため、通常の交通系ICカードを利用して乗車した電車が運行不能になり他の路線に乗車する場合は、実際に乗車した区間の運賃の支払いが必要になります。
そもそも「振替輸送」の仕組みとは?
振替輸送とは、JR東日本によると「すでにお持ちの乗車券区間で輸送障害が発生した場合、指定された他の鉄道会社等の経路により、う回して目的地までご利用いただける仕組み」です。電車の復旧までに時間がかかると判断された場合に、乗客への影響を可能な限り最小限に抑えるための取り組みとして実施されています。
運転を見合わせている路線や持っている乗車券区間によって、その都度利用できる鉄道会社・路線が異なります。振替輸送の対象になる路線については、適宜、案内掲示板や車内放送などで確認しましょう。また、振替輸送で他の鉄道会社を利用する場合は、係員のいる改札で持っている乗車券などを見せて通る必要があります。