友人が「マイナ保険証は情報漏えいが怖い」と作ろうとしません。「資格確認書があれば受診できるから」とのことですが、本当に作らなくても問題ないのでしょうか?
2024年12月2日、紙の国民健康保険証の新規発行が終了となりました。今後は、健康保険証の利用登録が行われたマイナンバーカード(マイナ保険証)を基本とする仕組みに移行していきます。   ただ、マイナンバーカードについて、セキュリティや情報漏えいへの不安を感じている人もいるのではないでしょうか。マイナンバーカードを持っていない人が保険医療を受けられる「資格確認書」も発行されますが、それさえあればマイナ保険証は不要なのでしょうか。   本記事ではマイナンバーカードは情報が悪用されるリスクがあるのか、マイナ保険証は資格確認書と比較してメリットがあるのかについて解説します。

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マイナンバーカードは他人が悪用できない仕組みになっている

マイナンバーカードについて、「情報漏えいが怖い」「悪用される」といった不安を感じている人は少なくないでしょう。特に保険証として利用する場合は医療情報がマイナ保険証に記録されるので、プライバシーが保護されるかは気になるところです。
 
結論から申しあげると、実際のところ、マイナンバーカードやマイナ保険証は他人が悪用できない仕組みになっています。
 
まず、マイナンバーカードの12桁のナンバーを他人に見られたとしても、他人が本人になりすまして何らかの手続きをすることはできません。顔写真がついているマイナンバーカードを対面で悪用することは困難であり、オンラインで利用する際は暗証番号が必要です。
 
また、もし不正利用をしようとするとICチップが壊れる仕組みになっていること、仮にICチップの情報を抜き出せたとしても「税金」「年金」など重要な情報は入っていないことからも安全性が担保されているといえます。
 
またよくある勘違いとして「マイナンバー制度を通じて預貯金や医療の情報が国から監視される」というものがありますが、その心配も無用です。
 
マイナンバー制度は個人情報を1ヶ所に集める仕組みではなく、手続きを受け付ける行政職員だけがその受付の業務に必要な情報に限ってアクセスできます。さらに、不正アクセスがなされないように第三者機関である「個人情報保護委員会」が監視・監督を行っています。
 
以上の理由から、マイナ保険証を利用しても情報漏えいのリスクは低く、安心して利用できるといえます。
 

資格確認書でも保険医療を受けられるがマイナカードのメリットはない