◆いろんな役を入れる場所を空けておきたい

――好奇心は旺盛とのことですが、これまでを振り返って、真木さんが自分をより理解できた瞬間、出来事はありますか?

真木「正直、“自分はこういう人間です”というのは、まだきちんと言えません。ただ、こうした職業ということもあって、オファーをいただく役によって、教えていただくことはあります」

――オファーによってですか。

真木「はい。15歳から役を演じてきましたが、正義感の強い役や、かっこいい女性の役をいただくことが多くて。いっときは、もっとほかのタイプの役もやりたいと思った時期もあったんですけど、でも自分自身から出る部分も少し見透かされていたのかなとは思います。私自身、たとえば困っている人がいたら見過ごせないタイプですし」

――たしかに、そうした役が多い印象です。

真木「ただ、何が本当の自分なのかというのは、いまも分かりません。それに役者なので、いろんな役を入れる場所を空けておきたいですし、自分自身を限定したくないと思っています」

真木よう子

真木よう子