──本の中で、去年はファイナルに出たことがなかったから「ネタを叩く」ということがわからなかったとありました。いざ優勝して、今年は「叩く」ということについて、どんなふうに考えてやってるんでしょう。

くるま 決勝を知ったので叩き方はわかったといえばわかったんですけど、優勝しちゃったことによってライブのお客さんの見る目とか、出る場所が違うから、今年がいちばん叩けてはいないですよね。実際、絶対にオレらのお客さんが来ちゃうわけだから、ムズイです。あんまりアウェーがなくて。

──やっぱりアウェーで叩きたいものですか?

くるま アウェーっていうか、初見ですよね。敵視される必要はないですけど、普通に1回もそのネタを見たことがない人の前でやったときが正しい反応だと思うので、ネタを知っている人が多ければ多いほど精度が下がってしまうというだけで。

──予選の戦い方も変わりますか?

くるま 3回戦からは抽選で当たった人たちが客席に最初から最後までいることになるので、やっぱり運なんですよね。自分たちのファンがどれくらいいて、残りの人たちは誰のファンなのかっていうのは、ぎりぎりまで見極めなきゃいけない。より慎重に、その人たちに嫌われないようにしなきゃいけない。でも、プラスアルファとして、3回戦に関しては2018年とか19年くらいのおふざけ感は出したいんです。去年もそのつもりで変なネタをやりましたし、今年もふざける予定ではあります。

──ふざけるというのは、それで落ちてもいいくらいの?

くるま いや、ふざけるなら勝たなきゃダメだっていうだけですね。マヂラブさんとか囲碁将さんとかはそうやってたし、それってカッコいいし、そうだよなって思うんです。調子に乗ってるとかじゃなく、そうじゃなきゃいけないと思って。今は3回戦がYouTubeでさらされるようになっちゃって、みんな恥ずかしいからちゃんとやってるんですよ。でも、なるべくふざけたいと思います。