IPOポイントを使えば当選確率を10倍にできる
HS証券ではまず、口座を持っている人すべてが参加できる全体抽選を行う。これは需要申告をした人すべてが対象で、1口座1口で抽選を行うものだ。全体抽選にはIPOポイントは必要ない。
全体抽選後、再度行われるのが優待抽選だ。こちらはIPOポイントを利用して参加できる抽選で、IPOポイント1,000ポイントで1口申し込みができる。優待抽選は、1銘柄に対する申込口数の上限がないのが大きな特徴だ。例えば5,000ポイント持っていれば、5口、10,000ポイント持っていれば10口申し込むことができる。
ポイントを多く持っているほど当選確率を上げることができるので、IPOの当選確率を上げたいと思っている個人投資家にとってメリットは大きい。
全体抽選と優待抽選の当選確率は、かなり大きな違いがある。例えば2015年11月4日に行われたゆうちょ銀行 <7182> のIPOでは、全体抽選での当選確率が12.07倍だったのに対して優待抽選は1.00倍。優待抽選に申し込んだ人は全員当選していることになる。
2018年3月29日に行われた和心 <9271> では、全体抽選が1458.50倍だったのに対して、優待抽選では189.85倍と大きな差がある。さらに優待抽選を申込口数ではなく、申込人数で当選倍率を算出した場合は17.28倍となり、より当選確率が高いという結果になっている。
HS証券のIPO取り扱い実績は
いくら当選確率が高くなるといっても、IPOの取り扱い実績が少なくては意味がない。HS証券のIPO取り扱い実績はどうだろうか?
HS証券がIPOの幹事案件に携わったのは1999年以降。2004年にはIPOの主幹事も務めており、実績は十分と言える。2015年の幹事実績は13件、2016年は7件、2017年は10件となっている。2017年の実績では、6月20日のディーエムソリューションズ株式会社 <6549> の騰落率184.0%など、かなり上昇した銘柄もある。
HS証券の手数料とは
IPOポイントを貯めるには、HS証券のインターネット取引口座を開設した上で、取引を行う必要がある。しかし、取引手数料などが高ければ取引を行うメリットがない。HS証券の手数料はどうだろうか。
インターネット取引の場合、1回の注文の約定代金によって手数料が変わる一般コースと、1日の約定代金合計に対して手数料が変わるハイパーアクティブコースの2つの手数料体系がある。
一般コースでは、10万円以下で現物取引の場合134円、信用取引の場合96円だ。ネット証券でも手数料が安いことで知られるSBI証券は、10万円以下で現物取引の場合は97円。SBI証券よりは少し高いが、十分に利益を狙えるレベルといえる。
1注文の約定代金……代金現物取引/信用取引(制度・信用)
10万円以下……134 円/96円
10万円超~20万円以下……179円/140円
20万円超~30万円以下……339円/458円
30万円超~50万円以下……572円/458円
50万円超~100万円以下……1,000円/1,143円
100万円超~150万円以下……1,143円/1,143円
150万円超……1,715円/1,429円
ハイパーアクティブコースについてもみていこう。HS証券のハイパーアクティブコースは、一日の約定代金合計額の枠が大きいのが特徴だ。300万円以下で2,500円、300万円以上600万円以下で5,000円と、枠がざっくりしている。
SBI証券の場合、10万円以下は無料、20万円以下で191円と約定代金が細かく分けられており、手数料が変わってくる。300万円の場合で比較するとSBI証券は1,686円であり、1日の約定代金で行くとSBI証券の方が手数料は低い。ただしこちらも業界最安値レベルとはいかないものの、十分に利益を出せる範囲内ではある。