出典:厚生労働省「2020年の制度改正│企業年金に加入する者のiDeCoの拠出限度額の見直し」
企業型DCやDBといった企業年金に加入している方の場合は、iDeCoの掛金拠出限度額は「月額2万円かつ事業主の拠出額の合計が月額5.5万円の範囲内」です。
掛金を「2万円」に増額したらいくらくらいの「税制優遇」を受けられる?
前述のとおり、iDeCoの掛金は所得控除の対象となるため、「税制優遇」を受けられるのもiDeCoのメリットです。制度改正にあわせて掛金を増額した場合、いくらくらいの税制優遇を受けられるのでしょうか。
ここでは以下の条件の方を例に、iDeCo公式サイトの「かんたん税制優遇シミュレーション」を使って税控除額を確認してみました。
前提条件
・年収400万円
・加入開始年齢30歳
・65歳になるまで掛金を積み立てた場合
表2
掛金 | 税額軽減額 |
---|---|
月額1万2000円 | 75万6000円 |
月額2万円 | 126万円 |
出典:国民年金基金連合会「かんたん税制優遇シミュレーション」を基に筆者作成
制度改正にあわせて拠出限度額の2万円まで掛金を増額することで、50万円以上も税額軽減額が増えることが分かりました。
「毎月定額」以外の方法で拠出されている方は拠出方法の変更手続きが必要
DBなどに加入している国民年金第2被保険者の方は、iDeCoの掛金を「毎月定額」で納付する必要があります。
例えば、現在月ごとに拠出額を設定して掛金を納付する「年単位拠出」を選択しており、毎月定額への変更手続きを行わなかった場合、2024年12月分からiDeCoの拠出は一時停止となるため注意が必要です。一時停止となった期間は所得控除が受けられず、追納もできないため注意が必要です。
対象の方には国民年金基金連合会より案内が届くため、運営管理機関にて忘れずに変更手続きを行いましょう。