「マイナ保険証」に切り替えても、前の保険証は捨てないで!「破棄してはいけない理由」を解説
2024年12月からこれまでの保険証は新規発行されなくなり、健康保険証はマイナンバーカードを基本とする仕組み「マイナ保険証」へと移行が進められているのは、ご存じの人が多いのではないでしょうか。   従来の保険証からマイナ保険証に切り替えることで、手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除され、本人の同意があれば薬の処方歴などのデータを正確に把握しながらより良い医療が受けられるほか、現場で働く人の負担も軽減できるなどのメリットがあります。   ただ、ここで注意すべきポイントは、マイナ保険証へ移行しても「健康保険証は捨てないほうがいい」ということです。本記事では、マイナ保険証に移行しても、これまでの保険証を破棄してはいけない理由を説明します。

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マイナ保険証が使えない医療機関がある

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるオンライン資格確認について、令和5年4月から保険医療機関・薬局においてシステム導入が義務付けられ、令和6年8月時点で全体の約97%で導入されています。
 
しかし、システム導入が完了している医療機関でも、「オンライン資格確認ができない」「名前や住所などの情報が●印で表示される」などのトラブルがあったと報じられています。
 
全国保険医団体連合会が発表した「2024年5月以降のマイナ保険証トラブル調査」によると、約1万2700の医療機関のうち「マイナ保険証、オンライン資格確認のトラブル・不具合があった」と答えたのは全体の70.1%にも達しました。
 
その中で「カードリーダーの接続・認証エラー」が52.9%に上りました。ほかにも通信回線の不具合、サーバーダウンなどで数時間マイナ保険証での受付ができないなど、さまざまなトラブルが出ているようです。
 
このようなマイナ保険証によるトラブルは、従来の健康保険証を併用していれば解決できる問題も多いようで、約1万2700の医療機関のうち73.9%の医療機関が「保険証は残すべき」と回答しています。
 

新規発行だけでなく、再発行もできない