先がけて救急車の有料化制度を導入した三重県松阪市は、2024年6月の制度導入から8月までの追跡調査結果を24年10月に公表しました。
 
前年と比べて救急出動・搬送件数は約20%減少し、1日50件以上救急出動があった日は78.7%減少しました。救急相談ダイヤルの利用率は42.8%増加し、休日夜間診療所を受診した人は68.2%増加しました。この結果をみると、救急車の有料化は大きな影響があったと言えるでしょう。
 

まとめ

総務省消防庁によると令和4年中の救急出動件数は約723万件で、このうち搬送された人数は約622万人でした。1日平均では約4.4秒に1回救急出動し、年間では国民20人に1人が医療機関に搬送されています。
 
救急車を呼ぼうか迷うような軽症時は、まずは自治体の救急電話相談に相談する、かかりつけ医の診察を受けるなどしてください。救える命が救えなくなる事態が起こらぬよう、救急車の適正利用に努めましょう。
 

出典

総務省消防庁 令和5年版 消防白書
三重県松阪市 三基幹病院における選定療養費について
茨城県 救急搬送における選定療養費の徴収について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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