次に、エコキュートとガス給湯器のランニングコストにはどの程度の差があるのでしょうか。パナソニック株式会社の試算によると、東京電力エナジーパートナーエリアの場合、年間のランニングコストは表2のような結果になるようです。
 
表2

家庭用ヒートポンプ給湯器 ガス給湯器(都市ガス)
給湯光熱費(年間) 約3万7200円 約7万6800円

出典:パナソニック株式会社「低ランニングコスト|年間のランニングコストを比較しても割安感がはっきり。」を基に筆者作成
 
エコキュートの方がガス給湯器より50%ほど給湯光熱費が安い結果が出ています。エコキュートの少ない電力でお湯を作れる特徴が、ランニングコストにも顕著に表れる結果となりました。ただし、使用する製品や条件によって給湯光熱費は変動するのでご注意ください。
 

トータルコストはイニシャルコストによって異なる

続いて、トータルコストではエコキュートとガス給湯器はどちらが有利なのでしょうか。一般家庭用給湯機器の寿命は10年が目安といわれているため、ランニングコストの期間を10年間として、トータルコストの目安を以下の表3に整理しました。
 
表3

エコキュート ガス給湯器
イニシャルコスト 約40万円~60万円 約10万円~16万円
ランニングコスト(10年) 約37万2000円 約76万8000円
合計 約77万2000円〜97万2000円 約86万8000円~92万8000円

※筆者作成
 
結果としてはイニシャルコストを抑えられれば、エコキュートの方がトータルコストでは有利であることが分かりました。エコキュートは設置する場所によっても工事費が大きく異なるため、イニシャルコストがかさんでしまった場合はガス給湯器の方が有利になります。ただし、製品の種類・光熱費の契約プラン・故障の有無などの影響によってトータルコストは変動するので、一つの参考としていただければ幸いです。
 

まとめ