「エコキュート」は給湯光熱費が「約60%」も安くなると聞きました。「ガス給湯器」より本体価格は高いようですが、「トータルコスト」ではどちらがお得ですか?
給湯器には従来のガス給湯器だけでなく、エコキュートという選択肢もあります。エコキュートはガス給湯器よりも給湯光熱費を大幅に節約できるという理由で注目している方もいるかもしれません。それでは、エコキュートとガス給湯器をイニシャルコスト(初期費用)とランニングコスト(維持費用)で比較した際、トータルコストではどちらが有利なのでしょうか。   本記事ではエコキュートの概要や、ガス給湯器とコストを比較した結果について解説します。

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エコキュートとは?

エコキュートはヒートポンプ技術で空気の熱を活用して、お湯を沸かす給湯システムのことです。エコキュートはヒーターでは加熱せずに、大気の熱をヒートポンプで圧縮して少ない電力でお湯を作り出せます。また、主に夜間の安い電力を使用してお湯を沸かすので、給湯にかかる電気料金を節約することが可能です。そのため、ガス給湯器と比較するとランニングコストを抑えられるなどの理由からエコキュートへの買い替えを検討する方が増えているようです。
 

イニシャルコストはガス給湯器が安い

まずは、エコキュートとガス給湯器のイニシャルコストを表1にまとめました。
 
表1

エコキュート ガス給湯器
本体価格 約20万円~30万円 約4万円~10万円
工事費用 約20万円~30万円 約6万円
合計 約40万円~60万円 約10万円~16万円

※筆者作成
 
標準的な製品の相場価格で比較した結果、ガス給湯器の方がイニシャルコストは大幅に安い傾向があります。加えて、エコキュートは本体価格が高いだけでなく、必要となる工事もガス給湯器よりも大掛かりです。基礎工事・水道工事・電気工事などが必要となる可能性があり、本体価格と同程度の金額の工事費用が発生してしまうケースもあります。ただし、商品によってイニシャルコストには大きな開きがあるので、あくまでも目安として参考にしてください。
 

ランニングコストはエコキュートが有利