商品を見るだけのつもりが「つい買ってしまう」ことはありませんか? 「店舗BGM」の購買意欲を高める効果とは
欲しい物リストには載っていないのに、なんとなく手に取った商品をレジに持って行ってしまった……。そのような経験がある人は少なくないでしょう。   私たちの購買意欲は、視覚情報だけでなく聴覚情報にも大きく影響されています。   特に、店舗で流れているBGM(バックグラウンドミュージック)は、私たちの無意識に働きかけ、購買行動を左右する力を持っているのです。   今回は、店舗BGMがもたらす効果、そして衝動買いとの関連性について詳しく解説します。

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店舗BGMの購買意欲への影響

テンポの遅いBGMは顧客の心拍数を落ち着かせ、リラックス効果をもたらします。
 
そのため、レストランやカフェなどゆったりとした空間を演出したい業態で効果的です。
 
さらに、店舗BGMは単なる「雰囲気づくり」以上の効果を発揮します。テンポの遅いBGMを流す店舗では、顧客は店内に長く滞在し、商品をじっくり見て回る傾向があるという研究結果が報告されているのです。
 
反対にテンポの速いBGMは、顧客の歩行速度を速め回転率を向上させる効果があります。そのため、短時間での購買を促進したい業態に適していますが、せわしない印象を与えてしまうため、顧客層や商品とのバランスを考える必要があるでしょう。
 
BGMにおけるそのほかの主な効果として、下記の3つが挙げられます。
 

マスキング効果

カフェで周りの会話が気になって落ち着かない、という経験はありませんか?
 
BGMは周囲の雑音や会話を覆い隠すことで、顧客に安心感を与え快適な空間を演出し、リラックスした時間を提供します。落ち着いた雰囲気との印象を与えることから、顧客はつい長居してしまい、コーヒーのおかわりや、スイーツの追加注文などの行動につながることもあるでしょう。
 

感情誘導効果