――松本明子さんがそう呼んでる様子が目に浮かびます。
室井:最初、「誰のこと言ってるの?」と思ってたら、私のことで。彼女は室井さんとは呼びませんね。親しみを込めて呼んでくれてるから、まあいいんだけど、「オバサン、おばちゃん」で私はいいかなぁ。たしかに女の人の呼び方問題は難しいかもね。
◆「女優」「俳優」、コンプラ問題からの呼び名の変化も
――室井さんは俳優と作家、両方で活躍しています。いま、「俳優」と言いましたけど、こちらも本書にも登場しますが、最近は「女優」「俳優」呼びに迷います。
室井:私なんかは本名が「滋」でしょ。女優って言ってもらわなかったら、私を男だと思ってる人もいたと思うんです。本を書くお仕事もしてますけど、実際、中には字面でしか私の名前を見ていなくて、「ずっと男だと思ってました」という読者からの手紙をもらったこともありますから。
――室井さんは、呼ばれる当事者ですが、室井さん個人としては。
室井:女優でいいじゃんって思います。私は。今さら俳優って言われてもなぁと思うし。女優のほうが、女が優しいって書いて、響きもいいじゃん。
ほかの言動にしても、いまって、誰に気を使ってるのか分からないようなコンプラ問題がたくさんありますよね。私なんて、あちこちでしょっちゅう注意されちゃう(笑)。
◆化粧水も乳液も、日焼け止めも塗らない
――室井さんはいつも変わらずバイタリティに溢れていますね。ちなみに中年期の女性の心身の変化については、どう体験してきましたか?
室井:30代後半から40代前半くらいの更年期に入っていく序章みたいな年齢って、やっぱりいろいろあるみたいで、周りの友達とかは、めまいがするとか症状が出る人がいましたね。私自身は、眠れないとかイライラするとか、いっぱい汗が出るとか、そういうことも幸いなかったんです。
――お肌もキレイですが、ケアをほとんどされていないというのは。