ザコシショウ:そうですね。当時のNSCは不良とか変な人もたくさんいましたから。たとえば、面接に行ったら、隣の人が何を思ったか、木の被り物を作って座っている人がいたり。その人は落ちていましたけど(笑)。
◆売れているか売れてないかよりも大切なこと
――売れる人と売れない人には、どんな差があると思いますか?
ザコシショウ:「やりたいことをやってるかどうか」じゃないですかね。芸人でも多いんです。「もうやりたいことがわからない」って言っている人。でも、それっておかしくないですか?「お笑いをやりたい」と思っているから、この業界に入ってきているわけですから。
先日も、後輩から「キングオブコントでなかなかいい順位が取れないから、飲みいってくれますか」と言われて行ったんです。そのとき、「お前、やりたいことって何なの?」って聞いたら、「わかんないんですよ」って言う。結局、この仕事は売れているか売れてないかよりも、やりたいことをやれているかやれていないかが大事だと思います。
◆死ぬまでにお笑いでやりたいことは全部やる
――「これをやったほうが売れるな」という戦略よりも、自分がやりたいことのほうが重要なんですね。
ザコシショウ:やりたいことをずっと続けていけば、いつかは当たるんです。反対に、やりたくないことで売れても、結局続かないし。あと、自分の気持ちに嘘をついて「これをやったほうが売れるな」って思ってやったネタって、どうしてもおもしろくないんです。そりゃそうですよ、自分がやりたくないことを、うまく表現できるわけがないんだから。僕も悔いのないように、お笑いでやりたいことは全部やり尽くしていきたいです。
――10年後は、何をしていたいですか?
ザコシショウ:10年後は、もうヨボヨボしていると思います。いまYouTubeで「シュシュっとごくろうさん」っていう番組を、野生爆弾のくっきーと一緒にやっているんです。あいつのほうが3歳くらい若いから、「俺より瞬発力があるなぁ」って思うことも多くて。会話の途中で反応が遅れたり、固有名詞が出てこなくて、「あれ」とか「これ」とか「それ」とかの言葉しか出てこなかったりするときは、「衰えたな」ってがっくりします……。