◆どいつもこいつも最低じゃないよ、と叫びたかった
だがあるとき、仕事関係者とホテルのレストランでランチミーティングをし、フロントまで来ると夫と若い女性が客室エレベーターに消えていくのを見かけた。あわてて夫の携帯に電話をしたがつながらない。
「夫の劇団の秘書的役割もしてくれているエリコさんに電話をしたんです。そうしたらなぜか彼女が口ごもって……。そのまま彼女に会いに行きました。『奥さんが気の毒だから話します。私が言ったことは内緒にしてください』と。うちの夫、劇団の女性に手をつけていたんですよ。しかもひとりじゃない。おかしいと思って聞いたら、エリコさんも以前は夫とつきあっていた、と。どいつもこいつも最低じゃないよ、と叫びたかった」
だが彼女を敵に回すのは賢いとは言えない。そのためエリコさんに気づいたことがあったら連絡してと伝えた。エリコさんも復讐したかったのかもしれない。クミさんに協力すると言ってくれた。
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