◆小池都知事が東京都交通局へ「早急に対応して!」
秋澤:そこからは話が早かったです。小池都知事が交通局の方に向かって「早急に対応して!」と伝え、実際、2ヶ月ほどで事態はみるみる改善しましたから。
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その後、一部路線での試行などの段階を経て、都営バスのルールは変わった。全ての路線で、混雑時などをのぞき、1人乗りベビーカーだけでなく2人乗りベビーカーも折りたたまず乗車できるようになったのだ。
現在、秋澤さんは家族でシンガポールに居住している。現地では日本と比べてあまりに先進的な育児環境に目を丸くする機会も多いという。まだまだ子育ては一段落とは言えない段階ではあるものの、多胎(双子や三つ子など)育児に際するアドバイスやメッセージを、記事後編「「双子ベビーカー乗車拒否だけじゃない」私たちの知らない、双子育児の大変さ」で残してくれた。
参考:東京都交通局「都営バス ベビーカー安全ご利用ガイド」
【秋澤春梨さん】
2019年秋より「多胎育児のサポートを考える会」に参加。双子用のベビーカー問題をはじめとする双子・多胎育児をめぐる制限について、数々のメディアに取材協力。2020年には小池百合子東京都知事との面会に多胎児家庭の当事者として参加。2020年5月、中央区・江東区双子サークル「リバーサイドツインズ」を立ち上げる。
<取材・文/小野田衛>
【小野田衛】
出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。双子(娘+娘/二卵性)の父でもある。