◆車椅子はOKで、双子用ベビーカーがNGなのはなぜ?
秋澤:私が怒りを覚えた理由のひとつとして、当時の都バスはキャンペーンで「1人乗りのベビーカーは畳まずに乗れます」と謳(うた)っていたんですよ。つまり「我々は子育て世代のこともちゃんと考えていますよ」と主張しておきながら、実際は当然のように乗車拒否してくる有様だったから、それはあんまりじゃないかと思ったんです。
──重量だけでいえば、たとえば車椅子だって相当な重さになるはずです。なぜ双子用ベビーカーだけが目の敵にされるんでしょうか?
秋澤:謎なんです。車椅子自体が15kgくらいだとして、そこに乗る成人男性の体重が70kgあるとしたら、車椅子はトータル85kgくらいになりますよね。一方、双子用ベビーカーは縦型と横型で重さはだいぶ違うんですけど、それでも10kgの子ども2人を乗せたところでトータル40kgいかない程度。ついでに言うと車椅子は規格によって手動は630mm以下、電動は700mm以下と決まっているのですが、大きく見える双子ベビーカーも実際は700mm程度の商品が多く、600mm台のものもあります。だから正直、そのへんは先方が双子ベビーカーを拒絶する根拠としては弱いんですよ。
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