◆「お互いに思いやりや配慮の気持ちをもって」

 最後に、わかばファミリークリニックの院長で家庭医・産婦人科専門医の水谷佳敬先生にもこの漫画を読んでもらい、妊婦のマスク着用についてコメントをもらった。

「2023年度の冬はインフルエンザが猛威をふるい、感染症対策の必要性が改めて高まってきています。インフルエンザも新型コロナウイルス同様、妊婦と胎児を脅かす感染症です。マスクによる感染症予防はある程度有効ではないかと考えられています。

 この数年間、マスクをつけての生活が当たり前でしたから、外すことになんとなく不安や違和感を覚えるのも仕方のないことですし、もしかしたら本人やご家族が感染症にかかってつらい思いをした経験からの行動かもしれません。

 妊婦さんが快適に過ごせる環境は、妊娠していない人々にとっても過ごしやすい環境のはずです。お互いに思いやりや配慮の気持ちをもって寒い冬を乗り切っていきませんか」

<取材・文/望月悠木 漫画/楠あやと>

【望月悠木】

フリーライター。主に政治経済、社会問題に関する記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。Twitter:@mochizukiyuuki