香ばしい麦芽の風味とともに広がるシェリー樽由来のコクのある甘さとほのかな酸味、微かに感じられるケミカルなフルーティーさ。奥にはシトラスやグレープフルーツを思わせる柑橘感とスモーキーフレーバーが潜み、スパイシーでドライな余韻へと続く。ブレンデッドウイスキーの王道とも言える複雑さを備えた、飲みごたえのある味わいとなっている。
一方、ややドライでスパイシーな余韻は、店頭での追加熟成を想定し、意識的に“伸びしろ”を残した構成。ハンドフィルの魅力は、熟成中の樽から直出しで楽しむ特別感に加え、日々進むウイスキーの変化や成長を感じられる点にもある。ボトリング済みの通常リリースとは異なる魅力を楽しんでみて。
テイスティングコメントをチェック
テイスティングコメントも紹介しよう。
カラーは、深みのあるアンバーカラー。アロマは、バニラや蜂蜜、焼き立てのアップルパイを思わせる甘やかなアロマで、仄かにスモーキーなアクセント。
テイストは、滑らかな口当たり。モルティー且つシリアルなテイストに、コクのある甘さ、徐々にパインキャンディや柑橘類を思わせるフルーティーさと、微かにピーティーなフレーバーが複雑さに通じる。余韻はスパイシーでややドライだが、落ち着きのあるウッディなアクセントが心地よく続く、と記されている。
「ハンドフィル くりりん’s ブレンド ブレンデッドウイスキー」の価格は、6,600円(税込)。アルコール度数は60.7%で、内容量は500mlだ。
長濱蒸溜所について
長濱蒸溜所についても紹介しよう。
長濱蒸溜所は、滋賀県長浜市で2016年11月に操業を開始した、日本最小クラスの蒸溜所。「一醸一樽」を掲げ、少量生産にこだわりながら、長浜市内の廃校やトンネル、琵琶湖に浮かぶ竹生島に熟成庫を持ち、異なる熟成環境で育てた多様な原酒をリリースしている。他の蒸溜所では味わえない唯一無二の個性が、近年国際的にも高い評価を受けているという。