では、相続する人がいない不動産はどのように処分したらよいのでしょうか。不動産の処分には、主に以下の方法があります。
 

・不動産売却
・リースバック
・リバースモーゲージ

 
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
 

不動産売却

今すぐに不動産を手放したい、すでに老人ホームに入居するなどして誰も住んでいない場合には、不動産売却がおすすめです。
 
なかには築年数が古く、なかなか買い手が見つからないと思われることもあるかもしれません。しかし取引実績の豊富な不動産会社なら、築古物件の取り扱いにも慣れているのでまずは相談してみてください。
 
また、買い取りをおこなっている不動産会社もあります。通常の不動産売却よりも価格は下がってしまうものの、不動産会社に買い取ってもらうので時間をかけず売りたい方におすすめです。
 

リースバック

リースバックとは、自宅を売却したあとにリースバック運営会社と賃貸契約を結ぶことで方法のことです。売却により自宅の所有権はなくなりますが、賃貸物件として住み続けることが可能です。
 
なお、家賃は買い取り価格に応じて決まるため、周辺相場より高くなることがあります。また、2〜3年の定期借家契約になることが多く、契約期間終了後は退去しなければなりません。買い戻し特約を付帯すれば将来的に買い戻すこともできますが、買い取り価格は割高になるので注意が必要です。
 
そのため、自宅売却でまとまった資金を確保しつつ住み替え先をゆっくり探したい方におすすめです。
 

リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、自宅を担保に生活資金の融資を受け、契約者の死亡後は担保にした不動産を売却して一括返済する方法のことです。生きている間の返済は利息分なので、少ない負担でまとまった資金を確保できます。
 
リバースモーゲージは、年金の不足分を補いつつ自宅に住み続けたい方におすすめです。さらに、自宅売却が前提なので相続人が誰も住まなくなった実家の管理に煩わされることもありません。
 
ただし、金利上昇により月々の利息返済が負担となった、死亡後に売却しても元本の金額に足りないといったときは、預貯金や相続人が代わって返済しなければならないことがあるので注意しましょう。場合によっては、残された子どもに金銭的な負担を強いるリスクもあるので、利用前に子どもにも相談しておくことをおすすめします。
 

まとめ