3人の子どもたちが全員「実家を相続したくない」と。寂しいですが生きているうちに「処分」するしかないでしょうか?
相続が発生すると、相続人のうち誰が実家を相続するのかを決めることになります。しかし、誰も実家の相続を希望しなかった場合にはどうすればよいのでしょうか。   本記事では、実家が遺産として歓迎されない背景や、生前からできる対策を解説します。

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親からしたら寂しいデータも。相続したくないものトップは「不動産・土地」

遺産といえども、相続人から喜ばれるだけではありません。株式会社NEXERとSAIKAI&CO.が共同で実施した、「家族・親族から相続したくない遺産に関するアンケート調査」(調査期間:2024年11月、有効回答:全国の男女878人)によると、相続したくない遺産には以下のものが挙げられました。
 

1位:不動産・土地 40.6%
2位:借金・負債 37.5%
3位:お墓・お仏壇 13.8%

 
不動産・土地と回答した人が最も多く、「相続税や固定資産税がかかるから」や「古い家だから売るに売れない」といった声が寄せられています。借金・負債のようなマイナスの財産を上回っていることからも、たとえプラスの財産だとしても管理の手間などを考えると負担に感じる人も多いことが分かります。
 

相続争いに発展することがある

土地や建物は、現金と異なり分割が難しい財産です。一般的な家庭では、「主な財産は住まいとして使っていた実家だけ」というケースも珍しくありません。その場合、実家を相続する人以外には財産が残されないことになり、相続争いに発展することがあります。
 
また、すでに子どもが独立していれば、自分で住む予定のない実家を相続することは大きな負担となってしまいます。誰も相続したがらず、誰が実家を維持管理していくのかでもめるケースも珍しくありません。そのため、譲り受ける人がいない不動産は、生前から相続に備えて対策することが大切です。
 

将来の負債にならないために…。生前からできる不動産・土地の処分方法