一方で、報じられるべき情報を隠蔽し、保身を図り、利益を貪る者が生まれている。『インフォーマ』は、そうした勢力にも鋭くメスを入れる。

「ある情報を表に出すか否かで、大金が動いたり、人を裏切ったりする世界を自分は見てきた。『インフォーマ』で描いたことは、実際にあるともいえるし、ないともいえる。ただ、あなたが見ている世界は、あなたが得た情報だけで構成されていて、それは世の中の一端でしかない。そのことに、常に自覚的であるべきです」(沖田)

「沖田さんは、人より数倍広い世界を見てきています。だからこそ、非日常を描いてもリアリティが際立つ。『インフォーマ』には未来を予見するような描写も多々あり、ドラマ公開時には実社会で起こっていたこともある。闇バイト事件なんかもそう。そこが作品の強度や魅力につながっていると思います」(藤井)

 情報とは何か——そんな哲学的なテーマを匂わす一方で、テンポのいいストーリーや派手なアクションといったエンタメ性の高さで見る者を魅了した『インフォーマ』。続編を期待する声も多い。

(文=サイゾー編集部)

『インフォーマ -闇を生きる獣たち-』 はABEMA、Netflixにて配信中

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