定年後の生活で生じる赤字は、貯蓄を取り崩して賄うことになるでしょう。準備した老後資金は各家庭によって金額が異なりますが、無限にあるわけではないため、残高をチェックしたうえで毎月いくらまで取り崩せるか予算を決めます。
 
予算に応じて支出の調整が必要になる場合も考えられます。多趣味な妻の娯楽費が負担になっていれば、優先順位をつけて取捨選択するよう提案できるかもしれません。固定費を削れないか検討することも効果的でしょう。計画的に家計管理を実行できているか、定期的に残高を確認することも大切です。
 

臨時的なまとまった出費に備える

普段の生活で家計収支の赤字をおさえられていても、臨時的なまとまった出費が生じる点に注意が必要です。以下のような出費は貯蓄から出すことになるでしょう。
 
・医療費や介護費
高齢になると病気やけがのリスクが高くなります。介護が必要になれば、自宅か施設かを選び費用を準備しなければなりません。
 
・家電や車の買い替え
冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどの買い替え時期や価格を確認しておくことは大切です。車に何歳まで乗るかも考えて、車にかかる出費をシミュレーションしておきます。
 
・持ち家のリフォーム
持ち家の場合はリフォームが必要になる時期が来るでしょう。何にいくら必要になるかを予想して、資金を準備しておくことは大切です。
 
・子どもや孫への援助
子どもが家を購入する際や、孫が進学するときなど、援助をしたいと考える方もいるでしょう。無計画に援助をすると貯蓄が大きく減ってしまったり、タイミングによって援助できる金額に差が出てしまったりするかもしれません。
 
上記のような臨時的な出費に備えるために、貯蓄のうち手を付けてはいけない金額を決めます。例えば貯蓄額が1000万円あったとしたら、200万円は残しておいて、残りの800万円を毎月少しずつ取り崩す資金にできるでしょう。
 

定年後の娯楽費4万円は平均よりも高い! 出費が痛ければ家計管理の早期見直しが必要