定年後も働くことには、経済的なメリットがあります。厚生年金は70歳まで加入できるため、定年後も加入し続ければ年金受給額も増えるでしょう。また年金の受け取り年齢を繰り下げて、増額した年金を受け取れるようにもできます。
仕事を続ければ体や脳を動かす機会も増えて、認知機能の低下や体力の低下をおさえられると期待できます。働き方によっては規則正しい生活リズムも維持され、健康的な生活を送れるでしょう。社会とのつながりを維持することで孤独を感じづらくなり、社会貢献できている実感から精神面でのメリットにもつながります。
シニアが仕事を続けるデメリット
定年後の仕事では、現役時代と比較して給与が減少する傾向にあります。今までとそれほど変わらない仕事内容・仕事量だと、給与の減少がモチベーション低下につながる可能性が考えられます。「老後資金を増やすため」「年金の不足分を補うため」など、働く目的を明確にしておくといいでしょう。
高齢になると体力の低下を感じて、今までと同じペースで仕事をしていると、働くことがつらく感じられるかもしれません。定年後は通勤時間や勤務時間、仕事内容も体力や気力に合わせて調整することが大切です。
定年後に働く理由はさまざま! メリット・デメリットを比較して検討するのもよし
「シニア層の就業実態・意識調査2023年」から、定年後に働く理由は経済的なものだけでなく、健康維持や社会とのつながり、社会貢献や働くことへの生きがいなど仕事への誇りもうかがえるなど、さまざまな理由があることが分かりました。人生100年時代といわれている中、今後も仕事を続けるシニアは増えていくと予想できるでしょう。
シニアが仕事を続けることには、経済・健康・精神面でメリットがあります。一方で体力の低下や収入の減少がデメリットになることも考えられます。これらを比較しつつ、自身の体力・気力に合わせて仕事を続けるか否か、何をするかを検討するといいでしょう。