新幹線内の座席のコンセントは、基本的にはスマホやノートパソコンなどの充電に自由に使えます。しかし、電車内の全てのコンセントが自由に使えるわけではありません。
例えば、在来線車両に設置されている業務用コンセントは、乗客の使用が禁止されています。2022年10月に女性2人が電車内の業務用コンセントを無断利用したとして駅員に注意される様子がSNSなどで拡散され、話題となりました。この問題について、JR東日本は「電車内の業務用コンセントの使用しないようお願いしています」という見解を示したようです。
業務用コンセントに限らず、許可されていないコンセントを使用すると、窃盗罪が成立し罰せられる可能性があります。窃盗罪とは刑法第235条で規定された、他人の「財物」を窃取する行為のことです。
この「財物」に当たるものは物理的な品物だけに限定されておらず、刑法上「電気は財物として扱われる」と明記されています。
つまり、電気を盗む行為も窃盗に該当し、「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」という罰則を科せられる可能性があるのです。
1回のスマホの充電にかかる電気代は1円未満と言われています。それでも、コンセントの無断使用は犯罪行為に該当する可能性があるため注意が必要です。
コンセント利用のルールを守って快適な旅を
新幹線のコンセントは、座席位置や車両の種類によって使い勝手が異なります。窓側にしかコンセントがない車両では、譲り合って使用する必要があり、場合によっては充電できないこともあるのです。
しかし、新幹線で充電ができなかったからといって、在来線の業務用コンセントなど、利用が許可されていないコンセントを使ってはいけません。このような行為は窃盗罪に問われるリスクがあります。
快適でトラブルのない旅を楽しむためには、モバイルバッテリーを持参する、車両の設備を事前に確認するなど、準備をしっかり整えましょう。