「子ども3人いるとたくさん支援を受けられていいよね」と言われました。家計が厳しいので実感はないのですが本当に「恵まれている」のでしょうか?
子どもを3人以上扶養している多子世帯には、さまざまな優遇制度が用意されています。そんな支援の手厚さをうらやむ声を聞いたことがある方も多いことでしょう。支援制度やメリットを強調しているように思えますが、実際には家計の状況や生活の負担感は家庭ごとに大きく異なります。   そこで本記事では、多子世帯の社会保障や公的支援に対する考え方を解説していきます。

▼「3人目3万円」に思わぬ落とし穴! 2024年12月に前倒しになった「児童手当拡充」の注意点

3人以上の子育て世帯は社会保障・税制で恵まれている?

3人以上の子育て世帯には、どのような社会保障や税制が適用されるのでしょうか。具体例を見ていきましょう。
 

児童手当の増額

2024年10月より、児童手当が拡充されました。2024年12月支給分より、以下の内容が適用されています。
 

0~2歳:1万5000円
3歳~高校生(18歳に達する日以降の最初の3月31日まで):1万円
第3子以降:3万円

 
これまでの所得制限が撤廃されたほか、第3子加算も延長されました。なお、子どもの人数に数える期間は22歳の年度末(大学卒業年代)までです。
 

0~2歳クラス保育料の無償化

保育園や幼稚園を利用している最年長の子どもを1人目と数えた場合、0~2歳クラスの保育料が減免されます。
 

第2子:半額
第3子:無料

 
なお、小学生以上は子どもの人数にはカウントしないためご注意ください。
 

自治体独自の支援

地域によっては、第3子以降に特別な助成金や支援プログラムを提供しているところもあります。例えば出産や入学の祝い金など、国よりも手厚い支援を利用できる場合があるので、お住まいの自治体の制度も確認することをおすすめします。
 

多子世帯には負担も多い