翔也が真剣な表情で、お金の話をしています。そうか、これが『おむすび』的な「結婚って何なん?」の答えなのか。「結婚とは2人の給料で生活費や必要経費をやりくりすることである」ということを語っているのか。もったいぶって。そんな当たり前のことを。
その後、翔也は野球をやめて仕事をどうするのか、結は翔也が野球をやめても栄養士を続けられるのかという話題に移行していくわけですが、これは両方とも個別の家族で話し合う問題であって、今日する話じゃないよね。その問題がクリアになってから「結婚を許す/許さない」の話になるよね。
翔也も結も「今の仕事を続ける」という意思を、何かもっともらしい演説とともに両親に伝えます。これだと、今日の今日まで翔ママは翔也が星河の総務で働き続けるつもりかどうか知らなかった、結パパは結が栄養士を続けるつもりかどうか知らなかった、そういうことになってしまう。それを知らない親たちに向かって、翔也は「結婚したら金がどうこう」って話をしてたことになってしまう。ホントに、何を見せられているんだろう。
そして問題のシーンです。親たちはあっさり結婚を認めますが、翔ママが「2人が真剣に考えてるって愛子さんが教えてくれたのよ」などと言いだします。
聞けば、愛子さんこと結ママ(麻生久美子)が栃木のイチゴ農園を訪ねて、収穫を手伝いながら「2人が真剣に考えている」と教えたのだそうです。
いつ、何を?
「いつ」は、まあいいや。日帰りなのか四ツ木家に泊まったのか近所に宿を取ったのか、実家住まいの結はなんでママが家を空けたことを知らなかったのか、いろいろ思うところはあるけど、まあいいよ。それより、何を言ったんだ愛子。
結は家計簿をつけ始めたよ。毎日500円貯金をしているよ。デートも映画や遊園地はやめて公園でブラブラしているよ。
翔也くんは神戸から梅田まで毎日走っているよ。
どうです? 2人は結婚に真剣でしょう。