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年収が増えても手取りが増えにくいのはなぜ?
年収が増えても手取りが増えにくいのには、以下の2つの理由が関係するとされています。
●累進課税制度の影響
●公的補助の減少
上記の内容について、詳しく見ていきましょう。
累進課税制度の影響
累進課税制度とは、所得税などの課税対象額が高くなるにつれ税率も上がる仕組みを指すものです。所得税は一律の税率が定められているわけではなく、課税される所得金額に応じて税率が変動する仕組みとなっています。全7段階に分類されており、金額と税率は表1の通りです。
表1
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1000円から194万9000円まで | 5% | 0円 |
195万円から329万9000円まで | 10% | 9万7500円 |
330万円から694万9000円まで | 20% | 42万7500円 |
695万円から899万9000円まで | 23% | 63万6000円 |
900万円から1799万9000円まで | 33% | 153万6000円 |
1800万円から3999万9000円まで | 40% | 279万6000円 |
4000万円以上 | 45% | 479万6000円 |
※国税庁「No.2260 所得税の税率」を基に筆者作成
例えば所得500万円と所得1000万円で比較した場合、500万円の場合は税率が20%、控除額が42万7500円となります。課税されるのは控除後の金額となるため、所得税の金額は91万4500円です。
対して1000万円の場合は税率が33%、控除額が153万6000円となり、所得税の金額は279万3120円発生します。
これらを差し引くと500万円の手取りは408万5500円、1000万円の場合は723万6880円です。差額は315万1380円となり、年収が高くなるほど、手取りが増えにくいと感じることがあるでしょう。