24年大みそかに放送された『第75回NHK紅白歌合戦』の平均世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は第1部が前年と同じ29.0%、第2部が前年から0.8ポイントアップの32.7%と、2年連続での歴代ワースト視聴率更新は何とか回避する結果となった。

 インターネット上の感想コメントなどを見ると、出場歌手の中でも氷川きよしやTHE ALFEE、玉置浩二らベテラン勢の活躍を称える声が多いが、その中でもMVPと言ってもいい存在が特別企画枠での出演となった人気ロックユニット・B’zだろう。

 デビュー36年にして紅白初出場となったB’zは女優・橋本環奈主演で現在放送中の同局の連続テレビ小説『おむすび』の主題歌「イルミネーション」をスタジオから披露。

 その後、NHKホールのメインステージにも登場し、ヒット曲「LOVE PHANTOM」と「ultra soul」の2曲を立て続けに歌い上げて会場を盛り上げた。

「メインステージでの歌唱の際には機材トラブルで稲葉浩志さんの声が小さくなる瞬間もありましたが、見事な歌唱力でアクシデントも乗り越えました。B’z出演の反響はインターネット上でも大きく、X(旧ツイッター)では早々に『#Bz紅白』がトレンド入り。『NHK MUSIC』のYouTubeチャンネルでB’zが『ultra soul』を披露する動画はすでに700万回再生を超えています」(スポーツ紙の芸能担当記者)

 だが、デビュー35周年のアニバーサルイヤーで、同局の『クローズアップ現代』で特集が組まれるなど大きな期待が寄せられた23年も、紅白出演が実現しなかったことで、24年の出演を疑問視する声も出ていた。

「そもそも、稲葉さんも松本孝弘さんも年末年始は米国で過ごすのがお決まりのパターンとなっていましたからね。それにB’zの所属レコード会社の関係者からも、“正直そこまでヒットしていない『イルミネーション』を披露するため、わざわざ出場する意味はないだろう”といった意見も出ていたようです。結果的には同曲だけでなく、『LOVE PHANTOM』や『ultra soul』といったヒット曲もパフォーマンスすることで折り合いがついたのでしょう。NHKサイドとしては番組の盛り上がりを考えればそのほうがありがたいくらいですし、『特別枠』での出場であれば複数曲を披露することも可能ですから」(前出のスポーツ紙の芸能担当記者)