女性:10万4000円-14万5000円=-4万1000円(赤字) 夫婦のうち男性が厚生年金受給者、女性が国民年金受給者の場合 21万8000円-25万円=-3万2000円(赤字) - 夫婦のうち女性が厚生年金受給者、男性が国民年金受給者の場合 16万3000円-25万円=-8万6000円(赤字) -

出典:厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より筆者作成
 
老後の生活が長いほど、生活費の不足額は大きくなります。例えば「夫婦2人とも国民年金受給者」で、老後生活が20年続くと仮定すると、最終的には約3288万円の不足額が発生する計算になります。この不足額は、貯蓄や投資などの資産運用で補う必要があるでしょう。
 
医療費や介護費用、住宅の修繕費といった突発的な出費も考慮しなければなりません。これらの費用は予測が難しいため、老後に備えて十分な資金を備えておくことが重要です。
 

老後資金の不足に備えるための具体的な対策

ここでは、老後資金の不安に備えるための対策を3つ紹介します。
 

家計の見直しで無駄を減らす

最初に取り組みやすいのは、家計の見直しです。特に固定費である家賃や保険料、通信費などを見直すだけでも大きな節約効果が期待できます。また、流動費である食費の見直しも、将来の支出を抑えるのに有効的な方法の一つです。食費が現在の家計で支出の25%(食費の適正水準)を超えている場合は、見直しを検討してみましょう。
 

資産運用と税制措置を活用する

近年、個人型確定拠出年金(iDeCo)や少額投資非課税制度(NISA)のような税制優遇措置が注目されています。これらを活用することで、老後資金の効率的な積み立てが可能です。例えば、NISAを月々2万円積み立てる場合、年利3%で運用すれば20年後には約657万円の資産を築くことができます。これらの対策を早い段階から実践することで、老後の不安を軽減し、安心した生活を送ることができるでしょう。
 

年金以外の収入を増やす