「定年後は働きたくない」という夫。貯蓄は夫婦2人でいくら必要?「500万円」では厳しいの?「45歳・年収450万円」のケースで解説
自分自身やパートナーが定年退職を迎える時期が近づくと「老後の生活は大丈夫なのか」と気になる人も多いかもしれません。現役時代は一生懸命働くかわりに、老後は外で働かずゆっくり過ごしたいと考える人もいるでしょう。   本記事では定年退職後、公的年金以外の収入がゼロという場合、現役時代にいくら資産を準備しなければならないのかを考えます。

▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?

人生100年時代で「長生きリスク」が顕在化

厚生労働省が公表しているデータによると、平均寿命は男性が約81歳、女性は約87歳となっています。
 
いまは「人生100年時代」と言われることも多くなり、100歳を超えて長生きするケースも珍しくありません。そのため今後は定年退職後も長期間生活する前提で対策することが必要不可欠といえるでしょう。
 
今回は以下の内容を想定しつつ老後も満足できる生活を送るためには、いくらお金が必要なのか考えてみましょう。


・65歳で定年退職を迎え、老後は夫婦2人で生活して90歳まで生きる
・会社員の夫と専業主婦の片働き世帯
・国民年金保険料は満額納付しており、免除や滞納などの期間はない

 

老後の生活費は月額30万円以上?

総務省統計局が発表しているデータによると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の実支出は28万2497円となっており、特に贅沢しなくても毎月30万円近くの支出が発生することが分かります。
 
仕事を辞めて時間に余裕ができたら、国内外へ旅行をしたいという人もいるでしょう。また余暇を楽しむだけでなく急に病気や怪我をするなど不測の事態に直面する可能性もあります。
 
これらを考えると、余裕ある生活を送れるよう30万円以上の収入と、生活防衛資金として預貯金も確保しておくことが大切かもしれません。
 

年金はいくらもらえる?