『いいところがあったら逃さず申し込みたい」と意気込む弟にすべてを委ねることにし、先にお金だけ5万円を送金。弟から、どのようなプランにしたのか報告が来るのを楽しみに待っていました」
ところが、どれだけ待っても悠斗さんから連絡がありません。それでも最初は、「年明けだし、フリーターの仕事が忙しいのかもしれない」「体調でも崩しているのかな?」など、悠斗さんを心配する気持ちのほうが大きかったといいます。
◆お金はどうなった? 弟の「ふざけた言い訳」
「けれどついに1月も終わりに近づき、記念日の2月も目前。さすがにこれはヤバイと思いました。弟にしつこく連絡していると、『何回も電話してきて、どうしたの?』とキョトンとした様子。
私は、イライラしながら両親の結婚35周年祝いはどうなったのかと尋ねました」
すると悠斗さんは、「あ、ごめん、ごめん。お金使い込んじゃったから、お金がたまったら旅行会社に連絡しようと思ってた」と、サラリと言ってのけたのです。
怒りのピークを迎えた奈緒さんは、「今年からちゃんとするって言ってたじゃない!」とまくし立てます。
「でも弟は、『え? 今年?』と言い、『俺はちゃんと、“来年から”って言ったじゃん』と続けたのです。そして、スマホの着信履歴を確認するよう提案してきました。
苛立ちながら着信履歴を確認して通話時間から計算すると、電話を切った時間は、大晦日の24時を過ぎていました。でも弟が『来年からはちゃんとする!』と発言した時刻が、年内だったのか年明けだったのかハッキリしません」
◆5万円は勉強代として諦めることに
とんでもない言い逃れをする弟さんに、呆れと怒りが混じった複雑な感情をぶつけた奈緒さんでしたが、相手の反応はイマイチ。とくに反省している様子もなく、のらりくらり逃げ切ろうという様子です。
「責めきれる材料がなく、振り込んだ5万円は勉強代として諦めることにしました。ただ、弟のことは一生信用できる気がしません。信じて裏切られて、気分の悪い年明けになりました。人の決意や抱負を真に受けすぎるのはよくないですね」